妊婦になって人に優しくしてもらう機会が増えましたが、
中でも毎回感動するのが、電車で席を譲ってもらったとき。
祐夫は妊娠初期から「マタニティマーク」をバッグに付けています。
「おなかにあかちゃんがいます」と書いてあるのですが、
自分が妊娠しないことには、なかなか人のバッグに
ついているマタニティマークには気が付かないものです。
正直祐夫も、マークの存在は何となく知っていたものの
それに気付いて席を譲ったという経験がありませんでした。
それでも気づいていくれる人は結構います。
これまでお腹が出る前から、15人くらい?の人に席を
譲ってもらっています。
20〜30代の女性の方が多くて、
「気付かなくてごめんなさい」と申し訳なさそうだったり
「座ったら^^」とタメ口だったり(笑
何か一言かけてくれるのですが、こういうとき女性同士の
仲間意識をとても強く感じます。
逆に、男性から譲ってもらったことは少ないです。
これは気遣いとかいうより、妊婦とかマークとかが
そもそも目に入らないんじゃないかと思います。
なので、女性の前に立つと譲られやすい、
男性の前に立つと譲られにくいということを祐夫は学びました。
そして、妊娠4ヶ月も後半に入りお腹も出てきて、
席を譲ってもらう機会がさらに増えた最近感じることは、
マタニティマークが印籠のように感じるということ・・・。
なんか「これもってるから譲って」とアピールしながら
立ってる気がして、逆に気が引けるのです。
なので、女性の前や優先席に行きにくくなってしまいました。
座りたいときでも男性の前に行くようになってしまったのです。
もし女性の前になってしまった場合には、
できるだけ目を合わせないよう変な方向ばっか見てたり。
それでも変わってくれる女性は、遠くからでも声をかけてくれます。
本当にありがたいです。
そんなこんなで昨日も、男性の前に立っていました。
2駅で降りるので、女性の前に立って譲ってもらっても悪いと思って
あえて男性の前に立ったのです。
目の前には若い男性二人。
安心して?立っていたら、一人の男性が急に立ち上がりました。
「座ってください^^」
え!?と思っていたら、男性はもう席を立っていました。
ここは受け入れるべきだと思い、
「すぐなんですけど、ありがとうございます」
と言って座らせてもらいました。
パっと見、アキバ系の感じで女性に興味がなさそうだったので(失礼!)
まさかと思っていただけに感激しました。
いや〜世の男性も捨てたもんじゃないなぁと思いながら
電車を乗り換え、次の電車でも癖で男性の前に立ちます。
すると、腕をとんとんと叩かれて、
「座ってください」
とまたもや席を譲られました。
今度は30代くらいの男性、奥さんが妊娠してるのかな?と
思うほど、当たり前のことのように替わってくれました。
女性の場合はわりと、こちらの様子も伺いつつ、
会話を成立させて席を譲ってもらう感じなので、
心が通じるという感じなのですが、男性は潔いですね。
譲るといったらそのあとこちらが何といおうと
もう席を立ってつり革に捕まっているのです。
以前、もう一人譲ってくれた男性がいました。
その人は最初立っていたのですが、前の席が空いたので
一度腰を下ろしました。
しかし祐夫の姿を見て飛び跳ねるように立ち上がって
「どうぞ」と言ってくれたのです。
その判断と行動の速さに、祐夫はまたも感動しました。
男性と女性、それぞれ気の使い方は違いますが、
混んでいる電車で自分が立ってまで譲ってくれるというのは
本当に優しい心遣いですよね。
ここで、題名の話に入ってくるのですが、
祐夫は席を譲ってもらったあとに必ずすることがあります。
それは、その人の優しさをしっかり受け止めること。
まず、優しさが光の玉のようになって、こちらへやってくるようにイメージします。
そして、それに「優しい気遣いを本当にありがとう」と感謝したあと、
お腹にその光を入れていきます。
「今日も優しい気持ちをもらって良かったね。
また1つ増えたね。どんどんたまっていくね。」
と赤ちゃんに心の中で話しかけます。
祐夫には、この周りの人の優しさが栄養となって
赤ちゃんの優しい心の成長につながっていく気がしています。
よく「徳を積む」といいますが、その方が徳を積むだけでなく
こちらにまで「徳をもらっている」感じがします。
最後に、赤ちゃんと一緒になって
「今日優しくしてくれたこのお姉ちゃん(お兄ちゃん)に、
とてもいいことが起こりますように」
と宇宙にお願いをします。
祐夫からできる御礼はそのくらいなのですが、
最大限その優しさを味わうことが礼儀じゃないかと考えています。
譲ってくれた方が去る間際や自分が降りる間際にも
必ずもう一度お礼を言って、その日を終わります。
譲ってくれた相手に最大の感謝を伝えることが、
その人の次に席を譲る行為につながるのではないかと感じています。
みんながそうやって譲り合える世の中になったらいいなと思います。
会社勤めはまだ続いていて、ストレスもたまりますが、
帰りに席を譲ってもらえると、本当に幸せな気分で一日が終われます。
人の優しさというのは本当に温かいですね。
ほんとは、席を譲ってもらう以外の日常のことも
こうやって優しさを受け止め、返せたらいいのですが、
なかなかそこまで気が回りません(笑
「徳をもらう」ということも赤ちゃんに対してだけではなく、
本当は自分も小さな頃から毎日いろんな人に
されている行為のはずですが、それもすぐ忘れちゃいます。
だけど、それでも以前に比べて
確実に感謝する時間は増えているなぁと思う
幸せな妊婦の日々なのでした。